仮想通貨の確定申告に特定口座はある?源泉徴収と申告の関係

仮想通貨の確定申告と特定口座・源泉徴収

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株は特定口座で税金を引いてもらえるのに、仮想通貨はどうなっているのか気になりますよね。取引所で源泉徴収を選べないか探している方も多いはずです。

結論から言うと、現行の仮想通貨(暗号資産)の取引には、株の特定口座のように取引所が税金を差し引いて申告不要にしてくれる仕組みはありません。利益は自分で計算して、確定申告で納めます。

この記事を読めば、仮想通貨の税金が源泉徴収されない理由と、代わりに何をすればいいかが分かります。

目次

仮想通貨に特定口座はある?

この記事は、2026年10月時点の法令・国税庁の公表資料をもとにまとめています。

まず株の特定口座から見てみます。証券会社の特定口座で「源泉徴収あり」を選ぶと、その口座内の上場株式等の譲渡所得は申告不要にできます。

一方、国税庁の暗号資産のFAQやタックスアンサーには、暗号資産の特定口座や源泉徴収の制度は出てきません。取引所から届くのは「年間取引報告書」で、これをもとに自分で所得を計算する流れです。

先に結論

仮想通貨の売買の利益は、取引所で税金が差し引かれません。利益が出た年は、自分で計算して確定申告をするのが基本です。

比べる点上場株式(特定口座・源泉徴収あり)仮想通貨(現行)
税金の差し引き口座内の譲渡益から源泉徴収差し引かれない
確定申告申告不要を選べる条件に当たれば自分で申告
課税のしかた申告分離課税(20%+復興特別所得税)原則、雑所得の総合課税(最大約55%)
損失の繰越一定の要件で翌年以後3年現行は繰越の仕組みなし

『取引所の口座の中で、税金まで済ませてくれたら楽なのに』と思いますよね。そう感じるのは自然です。

ただ、今のルールでは計算も申告も自分の仕事です。年間取引報告書を集めるところから始めてみてください。

源泉徴収されないのはなぜ?

仮想通貨の利益は、原則として「雑所得」です。給与などほかの所得と合算して、累進税率で税額を出す総合課税になっています。

総合課税は、その人の1年分の所得がそろって初めて税率が決まります。取引のたびに一律の率で差し引く株の仕組みとは、そもそも計算のしかたが違うんです。

株の特定口座と仮想通貨の申告の違いを示した図解

株と仮想通貨の税金の違いは、仮想通貨と株・FXの税金の違いでくわしく比べています。

給与を仮想通貨で受け取った時は源泉徴収の対象

例外として覚えておきたいのが、給与の一部を仮想通貨で受け取った場合です。この場合は給与所得になり、支給された時の価額で評価して源泉徴収の対象になります。

つまり源泉徴収されるのは「給与として受け取った分」だけです。受け取った仮想通貨をあとで売った利益は、また別に考える必要があります。

仮想通貨の確定申告が必要になるのは?

源泉徴収がない分、申告が必要かどうかを自分で判断することになります。目安は次のとおりです。

確定申告が必要かの目安
  • 会社員(給与1か所):給与以外の所得が年20万円を超える
  • 主婦・学生・無職など:所得の合計が所得控除の合計を超えて税額が出る
  • 20万円は売却額ではなく、利益(所得)の金額

会社員で利益が20万円以下でも、住民税の申告は必要です。住民税には源泉徴収の仕組みがなく、給与以外の所得があれば金額にかかわらず申告を求める自治体が多いからです。

自分が当てはまるかは確定申告が必要な人・不要な人の条件で確かめてみてください。

特定口座がない仮想通貨の申告の流れ

自分で申告すると言っても、やることは決まっています。

仮想通貨の確定申告の流れ
  1. 使っている取引所すべてから年間取引報告書を取り寄せる
  2. 銘柄ごとに1年分の利益を計算する(国税庁の暗号資産の計算書も使える)
  3. 確定申告書等作成コーナーで、雑所得として申告書を作る
  4. e-Taxで送るか印刷して提出し、3月15日までに納める

「株は特定口座だから何もしなくていいけど、仮想通貨は?」
「仮想通貨の分だけ自分で計算して、確定申告書に入れるんだよ」

株を源泉徴収ありの特定口座で取引している人でも、仮想通貨の利益で申告が必要なら確定申告をします。株の譲渡益を申告に含めるかどうかは別の判断になるので、株の分は証券会社の書類を見ながら決めましょう。

申告書の作り方は仮想通貨の確定申告のやり方、そろえる書類は確定申告に必要な書類にまとめています。

取引所が多い、仮想通貨同士の交換が多いなど計算が複雑な方は、税理士に申告を任せることも考えてみてください。

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税制改正で特定口座のような仕組みはできる?

令和8年度の税制改正で、一定の暗号資産を取引業者経由で売った利益を、20%の申告分離課税にする法律は成立しています。ただ、適用が始まる日は金融商品取引法の改正の施行日しだいで、まだ決まっていません。

2028年1月からが有力と見られていますが、2026年10月時点ではあくまで見込みです。

改正で確認できていること・いないこと
  • 確認できている:取引業者が顧客の取引内容を税務署に報告する仕組み
  • 確認できている:暗号資産ETFなどを一般株式等に加えること
  • 確認できていない:仮想通貨に特定口座や源泉徴収の仕組みができるか

特定口座のような仕組みができるかは、2026年10月時点の公表資料では確認できませんでした。新しい情報が出たら、国税庁や財務省の発表で確かめておきましょう。

改正の中身は仮想通貨の分離課税20%はいつからで追いかけています。

よくある質問

仮想通貨の取引所に特定口座(源泉徴収あり)はありますか?

現行の仮想通貨の取引には、株の特定口座のように取引所が税金を差し引く仕組みはありません。利益は自分で計算して確定申告します。

ビットコインの利益から税金は源泉徴収されますか?

売買の利益は源泉徴収されません。給与の一部を仮想通貨で受け取った場合だけ、給与所得として源泉徴収の対象になります。

株は特定口座で申告不要ですが、仮想通貨の確定申告は必要ですか?

会社員なら給与以外の所得が20万円を超えると必要です。株を申告不要にしていても、仮想通貨の利益は別に判断します。

仮想通貨の損失を株の利益と相殺できますか?

できません。仮想通貨の雑所得の損失は、株の譲渡益や給与など他の所得とは損益通算できません。

まとめ

この記事の要点
  • 現行の仮想通貨には、株のような特定口座・源泉徴収の仕組みはない
  • 利益は原則雑所得の総合課税で、自分で計算して確定申告する
  • 給与として受け取った仮想通貨だけは源泉徴収の対象
  • 会社員は給与以外の所得20万円超で申告、住民税の申告は別に必要
  • 20%の分離課税は適用開始日が未定で、特定口座ができるかは未確認

仮想通貨の税金の全体像は仮想通貨の税金とはで確認できます。

仮想通貨の税金ナビ

仮想通貨の税金ナビ 編集部

仮想通貨(暗号資産)の税金・確定申告・相続について、国税庁などの公表資料をもとに分かりやすく整理している情報サイトです。 公式サイト

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