仮想通貨のDeFi・DEX・ウォレット取引の税金と確定申告

仮想通貨のDeFi・DEX・ウォレット取引の税金

当サイトは国税庁などの公的機関が公表している情報をもとに編集部が執筆しています。記事内に税理士紹介サービスへのリンク(広告)を含みます。

メタマスクなどのウォレットをつないで、DEXでスワップしたり流動性を提供したり。仮想通貨のDeFiを使い始めると、税金の計算が一気に難しく感じますよね。

結論から言うと、仮想通貨のDeFiの税金について、国税庁が個人の取引を名指しで説明した資料はありません。そのため、交換や報酬についての一般的なルールに沿って考えるのが基本になります。

この記事を読めば、確認できていることと分からないことの境目、そして申告に向けて今からできる準備が分かります。

目次

DeFiやDEXの取引に税金はかかる?

この記事は、2026年10月時点の法令・国税庁の公表資料をもとにまとめています。

DeFi(分散型金融)は、取引所の会社を通さずに、プログラムの上で交換や貸し借りをするしくみです。DEXは、中央に管理者のいない分散型の取引所のことです。

国税庁のFAQにDEXが出てくるのは、法人の期末の時価評価についての項目だけです。個人がDeFiやDEXで取引した時の課税関係を名指しした項目はありません。

『公式の説明がないなら、課税されないってこと?』と思う方もいるかもしれません。ただ、そうとは言えないんです。仮想通貨の取引全般のルールは、取引の場所にかかわらず使われます。

DeFiでの操作近い一般ルール国税庁の名指しの見解
DEXでのスワップ(通貨の交換)仮想通貨同士の交換は課税なし
流動性提供・その報酬報酬で取得した時の時価が収入(マイニング等)なし
DeFiでのレンディング報酬で取得した時の時価が収入(レンディング等)なし
ブリッジ(別のチェーンへの移動)対応する一般ルールの記述なしなし
ガス代の支払い仮想通貨を手放す点の扱いは記述なしなし
先に結論

DEXでのスワップは、仮想通貨同士の交換の一般原則に当てはめると課税の場面になります。流動性提供やブリッジは、公式の見解がないので、迷ったら税理士に確認しましょう。

DEXでのスワップは交換として考える

国税庁のFAQでは、仮想通貨Aで仮想通貨Bを買うと、Aを売ったのと同じように所得を計算するとされています。DEXでのスワップも、この一般原則に沿って考えるのが基本です。

例えば、20万円で買ったイーサリアムを、DEXで時価30万円分の別のトークンに交換したとします。交換の一般原則に当てはめると、差額の10万円が所得になります。

「円に換えてないのに、10万円の利益になるの?」
「交換した時点で、手放したイーサリアムの利益が確定する考え方なんだよ」

交換の考え方は仮想通貨同士の交換にも税金でくわしく解説しています。

DeFi・DEX・ウォレット取引の税金の考え方を示した図解

ウォレット取引は計算をすべて自分でする

国内の暗号資産交換業者を通した取引なら、年間取引報告書が届きます。一方、自分で鍵を管理するウォレットやDEXでの取引には、年間取引報告書がありません。

国税庁のFAQは、海外の取引所や個人間の取引について、次の方法で金額を確かめるよう案内しています。

取得価額・売却価額の確かめ方
  • 購入・売却に使った銀行口座の入出金を見る
  • 取引履歴と、交換業者が公表している相場を照らし合わせる
  • 個人間の取引は、主に使っている交換業者の相場を使う
  • 取得価額が分からない時は、売却価額の5%を取得価額にすることも認められる

『ブロックチェーンの記録を見れば、後から全部分かるはず』と考えがちですよね。ただ、取引の数が増えると、日本円での時価を後から一つずつ調べるのはかなり大変です。

取引所とウォレットを行き来している方は、複数の取引所・ウォレットを使う時の損益計算も読んでみてください。

楽天ウォレット・メタマスク・Phantomの違い

楽天ウォレットは、金融庁に登録された国内の暗号資産交換業者です。国内の交換業者には、国税庁が年間取引報告書の交付を依頼しています。

メタマスクやPhantomのように自分で鍵を管理するタイプのウォレットは、取引所とは違います。そこでの取引は、自分で記録して計算する前提で考えておきましょう。なお、当サイトはどの取引所・ウォレットとも提携関係はありません。

個人間の相対取引の税金

『知り合いとの直接の取引なら、記録に残らないから大丈夫』と考えるのは危険です。知人などと直接仮想通貨を売り買いする相対取引も、売れば利益に税金がかかります。

年間取引報告書がないので、自分で計算します。振り込みの記録や送金の履歴は、捨てずに残しておきましょう!

時価は、主に使っている交換業者の相場を使うのが国税庁の案内です。時価の70%未満で売ると、時価の70%との差額を収入に足す決まりもあります。

税制改正の20%はDeFiに関係ある?

令和8年度の税制改正で、特定暗号資産を取引業者経由で売った利益を20%の申告分離課税にする法律が成立しています。適用開始日は金融商品取引法の改正の施行日しだいで、2026年10月時点では未定です。

DeFiでの取引は対象外の設計

分離課税の対象は、暗号資産取引業者への売委託か、業者に対する譲渡に限られます。DEXなど業者を通さない取引での譲渡は、対象にならない設計です。

適用開始前の2026年分は、これまでどおり総合課税です。改正の中身は仮想通貨の分離課税20%はいつからで確認できます。

DeFiを使った年の確定申告

会社員なら、給与以外の所得が年20万円を超えると確定申告が必要です。DeFiでの交換や報酬も含めた所得で判断します。

申告に向けた準備
  1. ウォレットのアドレスと使ったチェーンを書き出す
  2. 取引ごとの日時・数量・相手の通貨を記録する
  3. 取引時点の日本円の時価を、交換業者の相場で控える
  4. 取引所の年間取引報告書と合わせて、1年分の所得を計算する

記録は年末にまとめてやろうとすると、まず終わりません。月に一度でも書き出しておくと、ずっと楽になります!

DeFiは公式の見解がない場面が多く、取引の数も膨らみがちです。流動性提供やブリッジを何度も使った方は、税理士に相談したうえで申告するのが安心です。

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取引が多い、計算が合っているか不安という時は、税理士に任せるのが確実です。税理士ドットコムなら、全国7,500名以上の登録税理士から条件に合う税理士を無料で紹介してもらえます。

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申告の全体の流れは仮想通貨の確定申告のやり方にまとめています。

よくある質問

DEXでのスワップにも税金はかかりますか?

国税庁は個人のDEX取引を名指しで説明していません。ただ、仮想通貨同士の交換は課税されるという一般原則があり、スワップもそれに沿って考えるのが基本です。

メタマスクなどのウォレットに送るだけで税金はかかりますか?

自分のウォレット間で同じ通貨を移すだけの場合、FAQにある売却・交換・使用の場面には当たりません。移した先で交換すると、その時点で計算が必要になります。

流動性提供の報酬はいつ課税されますか?

流動性提供を名指しした国税庁の見解はありません。迷う場合は税務署か税理士に確認してみてください。

楽天ウォレットの暗号資産も確定申告が必要ですか?

必要かどうかは取引所に関係なく、所得の金額で決まります。会社員なら給与以外の所得が20万円を超えると確定申告が必要です。

まとめ

この記事の要点
  • 個人のDeFi・DEX取引を名指しした国税庁の見解はない
  • スワップは仮想通貨同士の交換の一般原則に沿って考えるのが基本
  • ウォレットやDEXの取引は年間取引報告書がなく、自分で計算する
  • 個人間の相対取引は、主に使う交換業者の相場で時価を見る
  • 改正後の20%分離課税は、業者を通さない取引は対象外の設計

仮想通貨の税金の全体像は仮想通貨の税金とはで確認できます。

仮想通貨の税金ナビ

仮想通貨の税金ナビ 編集部

仮想通貨(暗号資産)の税金・確定申告・相続について、国税庁などの公表資料をもとに分かりやすく整理している情報サイトです。 公式サイト

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