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海外の取引所でトレードしていると、『日本の税務署には分からないのでは?』『申告はどうすればいいの?』と迷いますよね。年間取引報告書が届かず、手が止まっている方も多いはずです。
結論から言うと、日本に住んでいる人は、海外取引所での利益も日本で申告が必要です。報告書がない分、取引履歴から自分で計算することになります。
この記事を読めば、海外取引所を使う時の税金の考え方と、申告で気を付けたいポイントが分かります。
海外取引所の利益にも日本の税金はかかる?
この記事は、2026年10月時点の法令・国税庁の公表資料をもとにまとめています。
日本の居住者は、国内でも海外でも、すべての所得が課税の対象です。取引所が海外にあっても、利益が出れば日本の所得税と住民税がかかります。
海外取引所の利益も、国内取引所と同じく原則として雑所得です。給与などと合算する総合課税で、税率は最大約55%になります。
| 比べる点 | 国内の取引所 | 海外の取引所 |
|---|---|---|
| 日本での課税 | 対象 | 対象(日本の居住者なら) |
| 年間取引報告書 | 取引所から交付される | 交付されないので自分で計算 |
| 損益の計算 | 報告書の数値を使える | 取引履歴と相場から自分で出す |
| 将来の分離課税20% | 登録業者経由の一定の銘柄が対象の見込み | 対象外の設計 |
『海外の取引所なら日本の口座と関係ないし…』と思う方もいるかもしれません。ただ、課税されるかどうかは取引所の場所ではなく、自分が日本の居住者かどうかで決まるんです。
年間取引報告書がない時の計算方法
国内の取引所は、国税庁の依頼で年間取引報告書を交付しています。海外取引所や個人間の取引にはこの報告書がないので、自分で取得価額と売却価額を確かめる必要があります。
- 海外取引所の取引履歴を1年分ダウンロードする
- 銀行口座の入出金や国内取引所からの送金記録と突き合わせる
- 取引ごとの円換算の価額を、相場などで確認する
- 銘柄ごとに、総平均法か移動平均法で利益を計算する
ドルやUSDTなどで取引していても、税金の計算はすべて円に直して行います。取引の多い方ほど、ここが一番の手間になります。
取得価額がどうしても分からない時は、売却価額の5%相当額を取得価額とする方法も認められています。くわしくは取得価額が分からない時の確定申告をご覧ください。
海外取引所で気付きにくい課税のタイミング
海外取引所では、円を使わずに銘柄どうしで取引することが多いですよね。実は、ここで課税のタイミングが生まれています。
- ビットコインをUSDTなど別の仮想通貨に替えた
- 先物やレバレッジ取引で損益が出た
- ステーキングやキャンペーンで仮想通貨を受け取った
仮想通貨どうしの交換は、手放した側を売ったのと同じ扱いです。円に戻していなくても、交換した時点で利益の計算が必要になります。くわしくは仮想通貨同士の交換にかかる税金で紹介しています。

海外へのビットコイン送金や海外口座の注意点
国内の取引所から海外取引所の自分の口座へビットコインを送るだけなら、売却や交換には当たりません。課税が問題になるのは、送った先で売ったり交換したりした時です。
『海外口座に置いておけば、税金対策になるのでは?』と考える方もいますよね。結論から言うと、日本の居住者である限り、海外に置いても課税は変わりません。
- 海外取引所に預けた仮想通貨も「国外財産」には当たらない
- そのため国外財産調書の対象外
- 一定の基準を超える人は、財産債務調書に記載が必要
財産債務調書は、所得の合計が2,000万円を超え、12月31日時点で財産3億円以上などの基準に当たる人が、翌年6月30日までに出す書類です。国内・海外どちらの取引所に預けていても、銘柄ごとに記載します。
海外取引所の取引は把握されにくい?
OECDの国際的な仕組み(CARF)にもとづき、日本は国内の業者が持つ非居住者の取引情報を、外国の税務当局と交換する制度を整えました。2027年に2026年分の報告を受けて交換が始まる予定です。
日本居住者が海外取引所で取引した情報がどの国からいつ届くかは、相手の国・地域の実施状況しだいで、2026年10月時点では一覧が示されていません。それでも、各国の実施が進むにつれて、税務当局が把握しやすくなる流れにあります。
分離課税20%で海外取引所はどうなる?
令和8年度の税制改正で、一定の仮想通貨を20%の申告分離課税にする法律は成立しています。ただ、対象は登録された暗号資産取引業者に売る、または売却を委託する取引に限られる設計です。
そのため、海外取引所やDeFiなど業者を通さない取引は、分離課税の対象外になる見込みです。適用開始日は金融商品取引法の改正の施行日しだいで、2028年1月からが有力と見られていますが、まだ確定していません。
| 取引の場所 | 2026年分(現行) | 分離課税の適用開始後(見込み) |
|---|---|---|
| 国内の登録業者で一定の銘柄を売却 | 雑所得・総合課税 | 20%の申告分離課税 |
| 海外取引所で売却 | 雑所得・総合課税 | 分離課税の対象外 |
金融庁の登録を受けた暗号資産交換業者は、2026年9月1日時点で27業者です。自分の使っている取引所が登録業者かは、金融庁の登録一覧で確認できます。改正の中身は仮想通貨の分離課税20%はいつからで追いかけています。
海外取引所を使う人の確定申告
海外取引所の利益も、国内取引所の利益と合算して申告します。会社員なら、給与以外の所得が年20万円を超えると確定申告が必要です。
- 国内・海外すべての取引所の1年分の取引履歴がそろっている
- 銘柄どうしの交換やレバレッジ取引の損益も入っている
- 円換算の根拠(使った相場)を説明できる
- 財産債務調書の基準に当たるか確認した
申告の手順は仮想通貨の確定申告のやり方で紹介しています。
海外取引所は取引の件数が多く、通貨もばらばらなので、自分で計算すると誤りが出やすいところです。海外取引所やDeFiを使っている方、利益が大きい方は、税理士に任せることも考えてみてください。
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よくある質問
海外取引所の仮想通貨の利益も確定申告が必要ですか?
日本の居住者なら必要です。国内取引所の利益と合算し、会社員なら給与以外の所得が20万円を超えると確定申告をします。
海外取引所は年間取引報告書がありません。どう計算しますか?
取引履歴と銀行口座の入出金、相場をもとに自分で円換算して計算します。取得価額が分からない時は、売却価額の5%を取得価額とする方法も認められています。
ビットコインを海外に送金すると税金はかかりますか?
自分の海外口座に移すだけなら売却や交換に当たりません。送った先で売ったり別の仮想通貨に交換したりした時に課税されます。
海外口座に置いておけば税金対策になりますか?
なりません。日本の居住者は全世界の所得が課税対象で、海外に預けても扱いは同じです。
まとめ
- 日本の居住者は、海外取引所の利益も日本で申告が必要
- 年間取引報告書がないので、取引履歴と相場から自分で計算する
- 銘柄どうしの交換やレバレッジ取引も課税のタイミングになる
- 海外に預けた仮想通貨は国外財産調書の対象外、財産債務調書は対象
- 分離課税20%は海外取引所での取引が対象外になる設計
仮想通貨の税金の全体像は仮想通貨の税金とはで確認できます。




